蜂の子は世界中で食べられている?

蜂の子は、昔から日本の山間地では貴重なタンパク源として食べられていました。特に長野県や岐阜県では甘露煮や佃煮、「へぼめし」と呼ばれる蜂の子の炊き込みご飯や蜂の子をすり混ぜた五平餅は、今でも人気の郷土料理となっています。

蜂の子を食べているのは日本だけではありません。蜂の子を食べる歴史は古く、中国やタイ、メキシコ、ルーマニア、東アフリカなど世界各国で食べられていたそうです。

蜂の子の歴史

蜂の子に関するもっとも古い歴史としては、150万年前に東アフリカで食べられていたという記録があるそうです。また、約200年前の中国最古の薬物学書「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」では、蜂の子は「蜂子(ホウシ」と呼ばれ、最上級の生薬と紹介されています。
また、メキシコでは、14世紀から16世紀に栄えたアステカ文明では、王様の食事としてさまざまな昆虫が食べられていたそうです。メキシコの昆虫食は現在でも有名で、蜂の子以外にも約300種類の昆虫が食べられています。

海外で今も食べられている蜂の子料理

現在の日本では、山間部に住んでいても蜂の子を食べる機会はほとんどありませんが、海外では今でも蜂の子を日常的に食べているところも少なくありません。
ここでは、「中国」「タイ」「ルーマニア」での例を紹介します。

中国の「蜂の子の炒め物」

中国では、蜂の子は生薬として有名ですが、家庭の伝統的な料理としても食べられていました。蜂の子を油でカリカリになるまでに炒めたもので、味付けは塩だけというシンプルなものです。2000年も前から体に良いものとして、食べ続けられているのです。まさに「先人の知恵」と言えるでしょう。

タイの「蜂の子の蒸し焼き」

豊かな自然に囲まれたタイでは、昔から野生のミツバチの巣を取って、蜂の子を食べていました。タイの家庭では、蜂の子を使った料理はめずらしいものではありません。

その中でも人気なのが、「蒸し焼き料理」です。蜂の巣をバナナの葉で包んで蒸し焼きにします。焼きナスのような風味とトウモロコシのような食感が「絶品」だそうです。

ルーマニアの「アピラルニル」

ルーマニアは、世界でも有名なミツバチ生産国です。その歴史は、紀元前5500頃に栄えたククテニ文明に遡るそうです。ルーマニアでは、ミツバチに関係したさまざまな商品が販売され、蜂の子を使った伝統的な健康食の「アピラルニル」は今でも人気になっています。

アピラルニルは、ミツバチの幼虫の意味です。巣から幼虫を吸い取って不純物を取り除いたものが、アピラルニルの製品となります。アピラルニルの製品は、栄養価の高いオスの幼虫だけが使われています。

蜂の子が世界を救う?

世界の人口は、2050年には98億人に達し、重大な食糧危機を迎えると推測されています。そんな中、欧米ではもっとタンパク源としての昆虫を食べれば良いという発想が広がっています。
蜂の子も昔から貴重なタンパク源として食べられてきました。現代では、蜂の子は美容や健康に良いものとしてサプリメントなどでも数多く販売されています。これからは、食糧危機を救うタンパク源として蜂の子が注目されるかもしれませんね。