蜂の子の輸入品とは

蜂の子は日本国内のみで採取されているわけではありません。
海外でも蜂の子の栄養価が評価されて食されています。
輸入品の蜂の子はどんな特徴があるのでしょうか。
日本でどのように販売されているかなどと合わせて紹介します。

輸入品の蜂の子について

生の状態はほとんどない

輸入される蜂の子の多くは中国や台湾のものが流通しています。
しかし、瓶詰や冷凍などの生の蜂の子ではありません。
衛生管理上の問題で輸入されるのは粉末に加工された蜂の子のみです。

サプリメントとして使用される

粉末状態で輸入された蜂の子はほとんどサプリメントとして使用されます。
メーカーとしては国産の蜂の子よりも安く、大量に手に入るので輸入された粉末蜂の子を使用しているのでしょう。
もちろん国産の蜂の子を使用したサプリメントもあります。
蜂の子のサプリの値段はピンからキリまであります。
あまりに安価で売られている蜂の子サプリは大量輸入された海外産の粉末蜂の子を使用しているかもしれません。

輸入された粉末蜂の子の注意点

残留農薬

外国産野菜の残留農薬が懸念されることが多いですが蜂の子も例外ではありません。
海外の養蜂場で育てられた蜂の子に、菌やダニなどの防除に用いられる殺菌剤や植物成長調整剤、発芽抑制剤、などその他にもどんな薬剤が使用されているか分かりません。
海外では安価で輸出するために農薬を取り除く手順の管理が徹底されていない場合もあります。
農薬の効果が消失する前に輸出されることもあります。
そうした残留農薬の検査を実施している蜂の子サプリを選ぶ必要があります。

品質管理

農薬だけでなく、微生物検査や抗生物質検査、重金属検査、合成抗菌剤検査なども必要です。
そうした検査が行われているか、メーカーの注意書きやホームページを確認してから購入するようにしましょう。
購入者の要求する品質をクリアするために、製造・生産・出荷・販売までの全ての段階で検査されているメーカーが望ましいです。
海外から輸入された粉末蜂の子でも、日本の技術で消毒・殺菌・異物混入防止などの品質管理を徹底して厳格な検査基準をクリアしていれば安心できます。

実際に発生した問題

実は輸入された蜂の子から抗生物質が検出されたことがあります。
平成29年から30年にかけて、大手メーカー2社が輸入した中国産の乾燥蜂の子に、感染症の治療に使用される「オキシテトラサイクリン」という抗生物質が微量ながら含まれていました。
この際輸入された1400kg以上の蜂の子の全てに厚生労働省から検査命令が出されたのです。
これは蜂の子サプリから検出されたのではなく、輸入時の自主検査のときに検出されたもので、全ての貨物が積み戻されたので市場に出回ることはありませんでした。
オキシテトラサイクリンとは蜜蜂の幼虫が感染する「腐蛆病」という幼虫の腸内で芽胞が増殖して腐らせる病気の治療に使われる抗菌剤です。
検査後、オキシテトラサイクリンは0.02~0.06ppm検出されました。
健康被害がないとされる1日当たりの許容摂取量は体重1kgあたり0.03mgとされています。
体重60kgの人が、オキシテトラサイクリンが0.06ppm残留した蜂の子を毎日30kg食べたとしても健康に影響を及ぼす心配はないと認識されています。

しかし日本としては含有していないことが基準値と決められているので、検疫所で見つけることができました。
このように輸入品の場合はどんな薬品が混入しているか分からないので注意しましょう。
参考元:厚生労働省「輸入食品に対する検査命令の実施(中国産蜂の子、その加工品)/厚生労働省」健康美容EXPO 2018/03/06

安全管理の整った蜂の子を摂取しよう

蜂の子のサプリは年中購入することができて便利ですが、大量生産のために海外から大量に粉末化された蜂の子を輸入していることが多いです。
海外製が悪いわけではありませんが、日本の安全基準を満たさずに輸入されてくる蜂の子もあることを覚えておきましょう。
日本の各メーカーでしっかりと品質管理を徹底していれば安全と言えます。
蜂の子の含有量やサポート成分、価格などを選ぶ基準にするのはもちろんのこと、輸入品であるのか・品質管理は整っているかなども確認してから購入するようにしましょう。
海外産の蜂の子でもその栄養価の高さには変わりないので安心して摂取できるものを選んでください。
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