蜂の子とワーファリンの関係

日本各地の山間部で貴重なタンパク源として食べられていた蜂の子。2000年前の中国最古の薬物学書には蜂の子は不老長寿の効果のある最高ランクの生薬として記述されています。

蜂の子の商品には、甘露煮や佃煮の缶詰やサプリメントなどがあり、美容や健康に良いと評判になっています。薬ではないので副作用の心配はありませんが、薬との併用が問題となる場合もあります。そのひとつが「ワーファリン」です。

ワーファリンとは

人工 弁の手術をした人や不整脈のある人は、心臓の中で血栓(血のかたまり)ができやすくなります。血栓は、人工弁に障害を起こしたり、脳梗塞や脳血栓のリスクが高めたりします。
これを予防するために処方されるのが、「ワーファリン」です。


私たちの体の中には、出血したときに血を固まらせる「血液凝固因子」とよばれる物質があります。この物質があるから出血を防ぐことが可能なのです。
血液凝固分子のいくつかは肝臓の中でビタミンKによって生成されます。ワーファリンは、このビタミンKの働きを抑制し、血液が固まるのを防ぎます。

また、ワーファリンは、「エコノミークラス症候群」の治療にも利用されています。
エコノミークラス症候群は、長時間同じ姿勢をしていることで、足やお腹の静脈に血栓ができる病気です。動悸や呼吸困難、胸痛などを引き起こし、最悪の場合はショックを引き起こし死にも至ります。ワーファリンは、その治療段階で処方されます。

蜂の子とワーファリンの相互作用

相互作用とは、薬と薬、薬と食べ物の組み合わせによって薬の効果が抑制されたり、逆に作用が強く出てしまうことです。薬を常用している人は、この相互作用に注意が必要です。

ビタミンKは要注意

ワーファリンで相互作用の危険性が言われているのが、ビタミンKを多く含む食品です。
血栓を防ぐために飲んでいるのに、血液を固める作用のあるビタミンKを摂取してはワーファリンの効果が低下してしまいます。

納豆やクロレラ、青汁にはビタミンKが多く含まれているので、ワーファリンとの併用には注意が必要です。

蜂の子には、さまざまなビタミンが含まれていますが、製品によってビタミンKが含まれているのものとないものがあります。ビタミンKが含まれている蜂の子の成分表を見ると、100gあたり4μgとなっています。ひき割り納豆に含まれるビタミンKが100gあたり930μg(文部科学省5訂増補日本食品基準成分表より)ですから、ほとんど影響は考えられないでしょう。

蜂の子がワーファリンの作用を増長させる

蜂の子の効能には、「老化予防」「体力増強」「免疫力アップ」などの他に「血行改善」があげられています。これは、蜂の子に含まれるミネラルやアミノ酸の効果ですが、特にアミノ酸の一種である「アルギニン」は、血管を拡張し血流を改善します。ある意味ワーファリンと同じような作用があるのです。

併用で悪い症状が出ることも

蜂の子とワーファリンの併用で注意したいのが、ワーファリンの作用をより増長させてしまう恐れがあることです。

ワーファリンを服用している人が蜂の子を摂取すると、鼻血が出たり、怪我をした場合に出血が止まらないなどの症状が出る可能性があります。

薬を常用している人は医師に相談を

蜂の子に限らず、薬を常用している人は、他の薬や食べ物との併用には注意が必要です。必ず、医師に相談して摂取するようにしましょう。