蜂の子は誰でも採取できる?

今やサプリメントとしても販売されている蜂の子ですが、一般人でも蜂の巣から採取することはできるのでしょうか?

慣れていない人はやらない

答えはNOです。子どもの頃から蜂の子をとる経験をしている人なら安全な取り方を知っていますが、経験のない人が蜂の子をとるのは危険です 。失敗して蜂に刺されることもあるので絶対にやらないで下さい。また、住宅街での蜂の巣を見つけても取ってはいけません。住宅街には凶暴なキイロスズメバチが多く、素人が手を出すのは危険です。近隣の迷惑にもなるので住宅街では絶対におこなわないで下さい。

蜂の子の採集方法

一般的に蜂の子を採集するには、まず蜂の巣を探すことから始めます。蜂に目印をつけて探す方法と、蜂が巣をつくりやすい場所を探す方法があります。巣を見つけたら煙幕などで燻します。1~2分すると蜂は仮死状態になるので巣を取り出すことができます。この際、殺虫剤などは使用しないで下さい。殺虫剤の毒が幼虫に入ると食べるのは危険です。必ず煙幕などを使用して下さい。長野県では蜂とり専用の煙幕が販売されているようです。そして、仮死状態の蜂が目を覚まさないうちに、素早く持ち帰ります。持ち帰った蜂の巣から幼虫を取り出しますが、幼虫がいる巣穴には膜が張っているので、その膜をピンセットなどで剥がしながら幼虫を取り出します。

長野の地蜂とり

蜂の子とりを伝統的におこなっている地域もあります。長野県では、毎年夏から秋にかけて、「地蜂とり」がおこなわれています。地蜂とりとは、カエルや魚、エビなどをつけた目印を蜂に咥えさせて、その後を追いかけて地蜂の巣を見つける方法のことです。「スガリ追い」とも呼ばれています。地蜂はスズメバチのことで、土の中に何段もの巣を作ります。その巣を探すために蜂に目印をつけるのです。発見した蜂の巣は煙幕などで燻して蜂が動かなくなったら取り出します。長野では子どもの頃からこの地蜂とりをおこなっている方が多いそうです。このような地域では、子どもの頃から蜂の子の取り方をきちんと大人から教えてもらっています。だからこそ、安心して蜂の子とりができるのです。

健康のためにはきちんとした製品を

蜂の子をとるのに慣れていても、自家製の蜂の子は決して清潔とは言えません。健康づくりのためには、プロの養蜂家が育てた蜂の巣から作られた蜂の子の製品が安全ですね。

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